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2005年08月13日

ツーリングトライアル6

スタート地点には、トランポにしている自家用車のハイエースがある。

「ずぇ~い、無事?到着!」

「あれ~?どうしたの??まだスタートしたばかりじゃ・・・・」と、あれこれ聞こうとする
妻は、私の表情からただならぬ状態を察して、すぐに質問をやめた。

「流石!」と、変に感心していると、すぐに別の質問が飛んできた。


「どこ?」

口。

「ひどいの?」

ああ、びびるぞ。

「見せて。」

に~。

「・・ふ~ん、言うほどじゃないジャン。」

「ほ~流石、これを見ても一瞬しか表情が変わらないとは、女はいざというとき断然男
よりも肝がすわっている。」と、あらためて思うと同時に、ようやく心から安心できた。

「さあ、バイクを積んで急いで病院へいこう。私が運転するから、寝てていいよ。」と急
に頼もしくなった妻は、どうやら気持ちが弱くなっている私を見て、無意識に父親役を
演じ始めているようだった。



2時間後、地元に戻ってから救急病院に駆け込んだ。
たまたま口腔外科の先生が当直で、日を改めることなくすぐに処置をしてもらえたのは
ラッキーだった。

願わくば、「明日から何くわぬ顔で仕事が出来ないか」と考えていたが・・・。

結果は、下あごの歯ぐきを骨折したことで、下の前歯が5本いかれてしまっていた。
思ったよりも、ずいぶん大変な処置になりそうだ。

処置に使われている器具は針金やペンチなどがほとんどで、もう歯医者にいる気がし
ない。

1時間ぐらいの間、口の中では「こどもの工作」が行われていたような感じで、「ギリギ
リ、カチカチ、パチン」とにぎやかだった。特に、折れた歯ぐきを押さえつけたり、浮いた
歯を押し込んだりするときは、涙が出るほど痛かった。

「痛かったら手を上げてくださいね」と先生が優しく言ったくれたので、お言葉に甘えて
上げてみたけど、ず~っと上げっぱなしになるので、そのうち無視されるようになった。

そして、歯医者での「痛かったら手を上げてくださいね。」は、ばったり再会した友人と
「おう、また今度飲もうな!」と言って、そのままになってしまうのと同じだと理解した。

だまって、我慢しよう。



処置が終わると、口の中は針金だらけで、えらくかっこ悪い。
「これじゃあ会社でバレないわけがないな。」と思った。

「先生、今後の治療予定は・・・。」

「しばらくは、毎日点滴と消毒に来てくださいね。骨折した歯ぐきがくっついて落ち着い
たら、あちこちにずれた歯をすべて矯正します。そして、最後に差し歯を作りましょう。」

そうか~、会社にバレるどころか、毎日点滴と消毒に来なきゃならんのか。
しかも、完治までは長くかかりそうな予感。えらいことだ~。

続きは次回へ。

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投稿者 masato : 2005年08月13日 08:56

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